写経Q&A
写経について
- 写経は初めてなのですが…
- 初めて写経に取り組む時は、写経の作法といった厳しい決まりに従うよりもとにかくまずは書いてみることが大切。
習字を楽しむぐらいの気持ちで、写経するほうが長続きします。
とはいえ、一文字書写するごとに一仏が現前すると言われるように、一文字一文字に全心身を集中して、決して急がず、楷書で丁寧に筆を運んでみてください。
毎日写経をすることが生活の一部にでもなると、その功徳は絶大なものであり、正しい姿勢、正しい呼吸で精神の集中を計り、終った後の気力の充実、爽快感を味わえることでしょう。
弊社では、僅か四十九文字で、写経初心者にも取り組みやすく、またその功徳は絶大で常楽我浄の四徳を得られるとされる、『延命十句観音経写経用紙』も販売致しております。
まずは初めてみませんか?
- 写経をすることはどんな意味があるの?
- 写経とはお経を書き写すということです。
昔から、お経は読むだけでも功徳があり、 読誦すればより大きな功徳が、書写すればよりいっそう大きな功徳があるとされてきました。
一文字書写するごとに一仏が現前すると言われるように、一切の結果を求めず、ただ一心に写経をさせて頂くことがありがたいのであり、尊いことなのです。
自らの信仰を深め、祖先の供養、また現世利益、無病延命、家運繁栄、さらに自己の修行、自己罪業の消滅など各自に応じた心願をこめて浄書してみてはいかがでしょうか。
写経道具について
- 筆ペンで写経をしてもいいのですか?
- 写経は、仏の金言であるお経を書き写すのですから、一字一字を仏と思って、心を込めて、清らかな気持ちで取り組む為にも、できれば、呼吸を調えながら墨をすり、気持ちを落ち着けてから本物の筆を握るほうが望ましいのです。
写経の作法について
- 写経をする上での作法はあるのですか?
- 写経は仏の教えを体得するための仏道修行でもあります。
ですので身体を調え、呼吸を調え、心を調えることが根本となります。
【写経の作法】
・手を洗い、口をすすぎ、身を清める。
・室内を整理し、香を焚く
・机上に平行直角に用具をそろえる。
(手本・写経用紙・筆・硯・墨・水差し・文鎮など)
・合掌して深く礼拝。
・姿勢を正して、深呼吸(数息観)を繰り返す(三回ほど)。または坐禅(三十分)
・静かに呼吸を調えながら墨をする(墨は少量で充分です。)
・合掌して経文を唱える(これから写経させて頂く心がまえを整える。)
・浄写(心を込めて一心に、一点一画もおろそかにせず書写する。)
・終って回向。
「願わくばこの功徳をもって普ねく一切に及ぼし我等と衆生と皆ともに仏道を成ぜんことを」
・合掌して深く礼拝
・静かに退座
- 誤字・脱字があった場合は?
- 誤字、脱字を見つけたときは、本来、はじめから書き直すのが望ましいのですが、訂正処置としては、誤字、脱字の個所の横に筆先で黒点を打ち、下欄に訂正文字を書き入れるとよいでしょう。
- 写経用紙の巻末にある「右為」には、何を書いたらいいのですか?
- 祈りを込めて書く写経には、願文を書きます。例えば、供養の場合は、「○○家先祖代々霊位菩提供養」、「戒名霊位供養」など。
祈願の場合には、「世界平和」「国家安穏」「一切衆生招福消災」、「家運隆盛」「病気平癒」「身心健全」「家内安全」「学業成就」等と書きます。
修養や書道としての写経なら、願文を書かなくても結構です。
「写経願主」の欄には、写経された方の姓名をお書きください
- 書き終わった写経用紙はどうすればよいのですか?
- 浄写された写経用紙は、菩提寺もしくはご自分の宗派の寺院に奉納されるも良し、お墓に収めるも良し、お宅の仏壇に御供えしても良いでしょう。
奉納先がわからない方の為に奉納先もご案内しております。
弊社では、浄書された和紙を保存しておきたいといった御希望にお答えし、『延命十句観音経写経用紙セット』の中に、余白のある観音図の和紙を1枚付しております。
その和紙に写経された後、掛軸にお仕立てすることができます。
その他、般若心経・観音経の場合は、巻物(巻子)に仕立てることもできます。
般若心経は、宗派を問わないのでしょうか?
- 筆ペンで写経をしてもいいのですか?
- 般若心経は、特に宗派を超えてよく用いられます。
主に、禅宗系でよく用いられますが、真言宗系や天台宗系でも用いられます。
ただし、浄土真宗系・日蓮宗系では用いられていないようです。